宮川紙店ブログ

こんにちは、六代目です。

今回は水うちわに使われている「雁皮紙」の紹介をしたいと思います!

まず、これ、「がんぴし」と読みます。
そして写真を見ていただくと分かる通り、薄くてもう透き通っているレベルです!

この見た目だけで、下手な説明や蘊蓄はいらないってレベルですね~。

さてさて。とはいえ少しばかりは説明を。
そもそも和紙の材料は代表的なところで、
「楮(こうぞ)」
「雁皮(がんぴ)」
「三椏(みつまた)」
の3種類なのですが、雁皮はそのうちの1つです。

一般的に最も多く使われているのが楮で、これは繊維が長く、やや太めです。
それに比べて雁皮は繊維が短く、細く、やや平たい形をしています。
これを漉くとパリッとした張りのある紙になります。
そしてこれを薄く漉くことによって、向こうが透けるほどの透明感が出てきます。

ところがこの雁皮、栽培がとても難しいんです。
そのため野生のものを使っていることが多く、なかなか量を生産することができません。

実はこの水うちわを作っている美濃でも、一度は雁皮紙の不足から製造をやめていた時期があったそうです。
それを地元の方々が復活させて、今こうして素晴らしい作品になっているんです。
そこには絶対熱いドラマがあったはず!
いつか直接生産者さんから話が聞けたら嬉しいです。
そうしたらこの場でまた紹介しますね♪

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